犬がトイレに行かない原因と解決方法

2017/10/10

犬がトイレに行かない原因と解決方法

 

犬を飼うにあたって、ムダぼえ対策や抜け毛の掃除、エサの選定や散歩の頻度など悩みは尽きません。
その中でも、ニオイや健康に関わることなので放置できないのが「排泄」に関することです。

 

「あたり構わずまき散らしてしまう」「散歩に行った時しかしてくれない」、あるいは「我慢しているのか全く排泄しに行かない」など、言葉をしゃべれない相手の生理現象だけにコントロールには知識と対策が必要です。
どういった原因でトイレを使えずにいるのか、詳しく見ていきましょう。

 

基本的に「お家」の中ではしたくない

犬にとって、飼われている環境のなかで必ず「自分のハウス」と認識している領域があります。
自分の住家ですから、その中や周辺で排泄して汚したくないという気持ちが基本的にあり、人間のように室内で当然のように排泄をするにはきちんとした訓練が要ります。

 

犬にとって設置された場所で排泄するのは、決して自然に出来て当然ではないことを理解してあげましょう。
種類や個体によってはしつけがしにくい、奔放なものもいるため人間の飼い主が忍耐強く行うことが大前提となります。

 

トイレに行かない原因で考えられるもの

まず、設置されている場所が犬にとって落ち着けない場所である可能性があります。
外に面していて外部の音や刺激が頻繁に入ってきたり、知らない人や車が近距離を通過していてはリラックスして排泄が出来ません。
なるべく奥まって、落ち着いて用を足せる環境を整えてあげましょう。

 

高齢の犬の場合は、肛門・あるいは泌尿器系の病気かもしれません。
とくに、普段からあまり検診を受けていないような場合は重篤化している恐れもありますので獣医さんに連れていき、各種検査を受けておきましょう。

 

また、生まれたての赤ん坊のころから飼っていない場合(拾ったり、譲り受けたりした場合)は以前の飼い主に「排泄は散歩中に外でするもの」という習慣を付けられている可能性もあります。
この場合は、少々長期戦を覚悟してしつけをしなおすことが必要になります。

 

排泄のしつけのコツ

まず、トイレの位置はその先ずっと固定して置ける場所に決めましょう。
何度も動かしてしまうと混乱を招き、一からやり直しになってしまいます。

 

最初のうちは自分の排せつ物の臭いをわざと残しておき、「ここがトイレなんだ」と認識しやすくします。
紙製のペットシーツを使うのが現在では主流ですが、布製のシーツのほうが洗って繰り返し使うため臭いが残りやすく、しつけの初期段階ではこちらのほうがおすすめです。

 

初期の段階では飼い主がトイレについていってやり、人間の子どもと同じように「しーしー」「しっしっ」と声をかけてやりましょう。
このキーワードを聞くことで反射的に排泄が始まりやすくなれば、しつけはかなり成功しています。

 

その後はじょじょに人間が手をかけないようにし、上手にできたらなるべく大げさに褒めてあげましょう。

 

排泄のしつけでやってはいけないこと

しつけで一番やってはいけないのは、トイレを失敗したときに叱ることです。
犬は人間ほど複雑なことを理解できないため、「排泄の場所が悪かった」とは思わず「排泄しちゃダメなんだ、怒られる」と誤解してしまう可能性があります。

 

こうなると逆効果で、怒られないようギリギリまで排泄を我慢してしまうようになりますし、当然我慢しきれないものを隠れて排泄するようにもなります。
指定した場所以外で排泄を見つけても、決して怒ったりせずに淡々と片づけることが大切です。

 

賢い動物ですから、失敗したときの「淡々」と、きちんと成功した時に「褒める」ギャップをしっかり作ることで次第に「あ、この場所で排泄すると褒めてくれるんだ」と関連に気づいてくれます。
一番のポイントは、人間が正しい知識を持って忍耐強く接することなのです。